電気代の値上げが続く状況下で、節約のために省電力化したくても投資に回す資金が無い。そんな皆様の助けになれるようコストを掛けずに出来る対策「ゼロリニューアル」をお伝えします。
値上げに次ぐ値上げ、電気明細を見るたびに憂鬱になる昨今です。新電力会社が相次いで事業撤退・供給の停止に追い込まれており、生き残っている新電力会社も軒並み値上げを繰り返しています。
この現状を後目に、新電力の安さに釣られず地元の大手電力会社と契約を続けていた方は、胸を撫で下ろしているのではないでしょうか?
しかし、痛手を被っているのは新電力会社やそのユーザーに限りません。当社の主な顧客層は中国地方・中部地方に集中しているのですが、地元電力会社より発表された今期最終赤字は、それぞれ1390億円、1300億円というものでした。
「電気はいつでも使えて当たり前」を守るために
電気に限らず、水道やインターネット等のインフラ全般に言えることですが、「いつでも使えて当たり前」という認識が、私を含めて日本で暮らしている人にはあるのではないでしょうか?
しかし、その「いつでも使えて当たり前」の状況を守るためには莫大なコストがかかっています。発電所・変電所・送電鉄塔・送電線・配電線・電柱といったものの設置から維持管理、古くなった設備は更新しなければ重大な事故に繋がるため放置するわけにはいきませんし、設備の保安管理を行なう技術者の育成や雇用の問題等もあります。普段生活している中では意識することもありませんが、我々の「当たり前」は電力会社のそういった努力のもと支えられています。
先に語ったように、電力業界の窮状は前代未聞といっていいレベルです。東日本大震災以降の原発停止、コロナ禍でのサプライチェーン破壊、ロシアのウクライナ侵攻と状況は悪化し続けており、燃料確保のための経費増加は収束する気配がありません。「いつでも使えて当たり前」という状況を守るためには、値上げせざるをえないのが現状です。
そういった状況の中、地元電力会社のプレスリリースより、下記料金の見直しが行われることが発表されました。
小売電力量料金単価(高圧)の値上げ
中国地方:4.05円(税込)/kWh以上 ※メニュー表の最小値上部分が4.05円値上のため「以上」と表記
中部地方:3.28円(税込)/kWh
→5~15%程度の値上げ
※上記に加えて燃料費調整制度の卸市場価格が上乗せ
中国エリアで燃料費調整単価が9.01円に。最高値更新に託送料金値上げも
値上げへの対策
ここまで値上げの背景をお伝えしてきた中で、地元電力で契約を継続している皆様を含めて、安心できる状況ではないということがお分かりいただけたのではないでしょうか?
結局のところ、電気もほかのすべての購買と同じく、時と場合に応じて柔軟に対応するしかありません。
では、電力会社への交渉の余地無し、値上げ已む無しといった状況で我々はどうすればよいのか?すぐに考えられるのは下記2点でしょう。
①電力の使用量削減
②契約電力を下げる
とはいえ、冷暖房の使用やPCの利用を控える等といった方法は長続きするものではありません。年単位の長期に渡って実現するためには下記のような方法が考えられるでしょう。
2022年度の電力需給逼迫は冬!今から取り組むべき対策・備えをご紹介
デマンド管理で経費削減を始めよう! ~デマンドコントローラーの活用法~
電気料金を下げるために省エネ設備を導入するなら結局資金が必要ではないか、それでは意味がないと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、例えばリースを活用して設備更新をする場合。仮に現在月100万円の電気料金を利用していて翌月以降5%電気料金が上がるとしましょう。リース料金は月に5万円、リース設備によって10%の省電力化が可能と仮定します。
上記の図で記載している「電気代値上げ」の部分は何も対策をしなかった場合、そのまま影響を受けます。しかし、合計金額と見比べてください。リース期間中は「電気代値上げ」と「リース料金」の合計金額を「設備更新電気代削減」が相殺するため、設備導入後は電気代値上げ前と同様の支払で済みますし、支払終了後には「リース料金」の支払が無くなるため、その後はずっと「設備更新電気代削減」によって実質値下げの恩恵を受け続けることが出来ます。
結果としては持ち出し0での設備導入を行なうことが出来たと言えるでしょう。
我々はこのような考え方を「ゼロリニューアル」と呼び、推進しています。
最後に
弊社はコンサルタント会社として、多様なスペシャリスト達と付き合いがあり、上記でご説明したような省電力化可能な設備のリースやレンタルを行なっている会社の紹介はもちろん、BCP対策やデマンドのピークカットにも利用出来る発電機の販売も可能ですし、設備更新の際には補助金の申請支援も行なっております。
また、電力の見える化及びデマンド監視を行ない、電力の基本料金を下げるためのお手伝いが可能なサービスもございます。
電力価格が高騰し、皆様が困っている今だからこそお客様の力になれる会社だと自負しておりますので、現状にお困りの方は、ぜひ一度ご相談いただければと思います。
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参考
中部電力、23年3月期最終赤字1300億円 法人向け値上げ|日本経済新聞
中国電力、今期最終赤字1390億円 規制料金上げ検討|日本経済新聞