2023年4月以降、ほとんどの地元電力会社で規制料金の値上げが発表されています。このブログをご覧になっている高圧受電の方の大半は自由料金だと思いますが、個別に値上げの交渉や連絡が来た方が多いのではないでしょうか。
本記事では改めて電気料金値上げの対策をお伝えします。
何から始めていいか分からない方はもちろん、既に対策中の方も、電気料金削減の方法は一つではありません。是非ご一読を!
冬を越えて更に電気料金値上げ
以前より何度かブログにも上げている電気料金高騰。電気を多く使う冬を越えて、ようやく落ち着いてくれるのかと一息吐きたいところですが、電力会社も苦しい状況。4月から値上げが行われる旨、皆さんの中にもご存じの方がいらっしゃるのではないでしょうか?
「やっぱり地元電力が安心」は正解なのか?地元電力の大幅値上げ背景とその対策
ウクライナ情勢などによって、石炭やLNGの輸入価格が高騰したことによる急激な燃料費調整額の値上げに関しては、2023年1月使用分から開始された政府の負担軽減策「電気・ガス価格激変緩和対策事業」によって一旦落ち着きを見せていますが、この補助は2023年9月使用分までの発表であり、10月以降にも延長されるかはわかりません。とても安心出来る状況ではなく、今のうちから対策をしておいたほうがよいでしょう。
電気料金削減の方法
電気料金削減の方法は大きく分けて三つあります。
①基本料金の削減
電力会社は30分毎に電気の平均使用量を計測しており、これを「デマンド」といいます。高圧契約(契約電力500kW未満)の場合、基本料金は「年間で最も電気の平均使用量が多かった30分間」で決定します。そのためデマンドピークの時期にピンポイントで電気の使用量を減らすよう対策をすれば、年間を通しての電気料金削減を効率よく行えます。
②電気使用量の削減
時期を絞っての対策ではなく、年間を通して電気の使用量を下げる方法です。
電気使用量は、従量料金(燃料費調整額含む)、再エネ促進賦課金に影響するため、ここを下げることでかなりの電気料金削減が見込めます。
最近では自家消費型の太陽光発電設備を設置して使用量を削減する事業者様も増えています。
なぜ今、自家消費型太陽光なのか?SDGs、電気料金高騰対策、BCPなどメリット6選!PPAとの違いも
エネルギー効率の悪い設備を更新すれば、同じ使用方法でも電気の使用量は下がります。古くて更新したい設備があるのであれば、検討の際にはエネルギー効率を一つのステータスと考えてみてはいかがでしょうか?カーボンニュートラルの実現に力を入れている我が国では、設備更新の際に省エネ効率を採択の基準にした補助金も多くあります。
エネルギーコスト高騰に攻めの投資!補助金を活用した設備投資で省エネ体質を作ろう!
③契約の見直し
現状では中々難しい方法ですが、電力契約を見直して安く売っている電力会社から電気を買うことで契約単価を下げられます。また、現在の電力会社を変えなくても使用電力に時期や時間で偏りがある場合は、それに合わせたメニューを選択することで電気料金を抑えましょう。
電力自由化時代の需要家の選択とは「渡り鳥の作法・土竜の流儀」
現在も販売を続けられているのは、電力会社に損失が出にくい市場連動型が主流になっています。市場連動型のメリット・デメリットについてはこちらのブログでご覧ください。
市場連動型プランのメリットデメリット ハイリスク・ハイリターンを理解して
今対策するべきポイントは?
事業者ごとに今対策するべきポイントは違ってくるでしょう。全く対策していない方から対策を進めている方まで、自社が今見直すべきはどこなのか、フローチャートで見てみましょう!
フローチャート(PDF)のダウンロードはこちら
最後に
電気料金の高騰に次ぐ高騰で、今まで重要視していなかった方でも電気料金の削減に取り組まなければいけない状況です。今出来ることは何なのか?早急に分析を行ない対策することが皆様を助けることだと考えて、我々は日々情報をアップデートしています。
この記事を読んで、電気料金削減対策に乗り出そうという皆様、是非お気軽に一度お問い合わせいただければと存じます。
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参考
電気料金について|経済産業省 資源エネルギー庁
電気・ガス価格激変緩和対策|経済産業省