今回は電線上への倒木の事例を紹介いたします。
特に自然豊かなエリアにおいては、点検報告書内で草木の状況について触れられても手がつけられていない…という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回の事例を見て、心当たりのある方は是非早目の対応を検討していただければと思います。
場所 兵庫県
業種 サービス業
受電容量 700kVA
事象 構内高圧電線上に枯れ木の倒木(断線、停電無し)
対処 倒木の除去
経緯
お客様より「電線上に倒木している。除去したい」と電気主任技術者にご連絡。
技術者より当社の工事担当へ連絡。
お客様へ概算見積もりを提出。
お客様より正式に停電作業依頼があったため、技術者に出動依頼を行なう。
お客様の事業所に到着し、打ち合わせを行ない作業開始。
SOGのGR試験スイッチにてPASを開放。
構内中に絡んでいたツタと電線上の倒木を除去。
除去作業終了。復電作業開始。
PAS投入。電圧確認、構内設備に異常がないことを確認して作業終了。
原因
当該事業所には倒木以前より木々が高圧設備付近に伸びていることを指摘しており、高圧線への接触前に伐採するようお勧めしていました。今回の事例では倒木が高圧線の断線や停電を引き起こすことはありませんでしたが、そうなっていた可能性は十分にあります。
もしもそれが原因で地絡が発生し、周辺の需要家に波及事故が起きていたら…
倒木による地絡とあれば外から見ても原因が特定しやすく、波及事故で停電した需要家から賠償請求を受けることがあるかもしれません。
この事例は冬場で枯れ木の倒木でしたが、春先から夏場になるこの時期は植物が大きく成長する時期です。点検報告書での指摘はもちろん、自社の周辺状況をよくみて、早目の対策を行ないましょう。
当社で点検するメリット
今回の事例ではお客様が自社で倒木の除去作業者を融通していますが、工事もワンストップで対応できること、技術者やパートナー会社と迅速に連携できる組織力が当社の強みです!
中央電気保安協会に所属する技術者は毎月開催している定例会議で事例を共有し、有事の際の対応力を磨いています。緊急対応が必要な事業所の担当技術者がすぐに駆け付けられない場合でも、別の技術者が対応した例も多くあります。そんな“組織力”も強みのひとつです。
事故事例もお役立ち資料としてダウンロードできますので、是非ご覧ください!