2024年度冬季の電力需給見通しは?予想されるリスクと対策

今年も11月。冬も目前ということで冷える日が増えてきました。そうなると怖いのが電気代の高騰。今から備えて賢く省エネしましょう。

2024年度冬季の電力需給見通し

電力広域的運営推進機関の需給検証報告書をうけて、経済産業省が纏めたポイントは以下の2点。

1. 10年に一度の厳しい寒さを想定した電力需要に対する最小予備率は、全エリアで10%以上を確保できる見通し。

2.一方で、異常気象、地政学的リスクが高まる中での燃料調達先の国際情勢の変化、発電所のトラブル等を踏まえると、引き続き予断を許さない状況が継続。

今冬の電力需給はポイント1を見たところ、安定供給が見込めるようです。

夏季に想定を上回る猛暑により需要が高まりもありましたが、他エリアからの融通や火力の増出力運転対策を行なったことによって、安定供給には支障がない見通しとなったため、需給ひっ迫注意報の発令には至らなかったということもありました。

では、そういった対策が取られており上手くいった前例がありながら、ポイント2で懸念されているリスクとはどんなものなのか?

次項で確認していきましょう。

予想されるリスク

1.発電機作業の延長やトラブル停止

例として、四国電力の2025年2月の供給力は631万kW、同月の需要見込みは483万kWで余裕は148万kWです。

今年3月の需給見通し以降に判明した発電機作業の延長やトラブルによる停止は全国で11件に上るのですが、そのうち四国は発電機が2機合わせて、出力133.1万kWの停止がありました。

もしこれが2025年2月のタイミングに重なっていれば余裕は僅か14.9万kWで、安定供給がギリギリ出来るかどうかといったところになります。

2.災害による供給力変化

供給力の算定は、2.6%ほどの発電機の計画外停止を見込んで行なうため、1の仮定よりは実際には余裕があります。しかし、能登半島地震の影響を受けたことで昨冬の計画外停止が2.8%と見込を上回る結果となりました。

火力発電所が東京湾・太平洋沿岸へ集中していること等から自然災害に対して脆弱な構造であることも懸念事項です。

スターメンテナンスサポートのサービスでリスクに備える

前項で述べた通り、現時点では安定供給の見込があるものの、需給ひっ迫の可能性は十分にあります。そうなれば電気料金の上昇リスクも考えられるので、今の内に対策をしておきましょう。

1.電気の見える化・デマンドハンター

電気代は下げたい」しかし「我慢はしたくない」という都合のいい願いを叶えるためには、現場の電気使用状況を分析し、ピンポイントでの対策をすることが重要です。

当社では、電気保安点検を行なう際に取り付ける絶縁監視装置を、電気の使用状況をリアルタイムで監視可能なタイプに置き換えることで、電気の使用状況を見える化するサービスや電気の使用状況が設定した数値を超えそうになった際に、メール発報することで電気の基本料金上昇に備えるサービスを行なっています。

データの分析方法や、サービス詳細については以下の関連ブログをご覧ください。

これで電気代を下げる!「電気の見える化」による分析例

デマンド管理で経費削減を始めよう! ~デマンドコントローラーの活用法~

2.PEACE(非常用発電機による、ピークカットと災害対策)

当社で取り扱う非常用発電を設置し、電力需要ピーク時に稼働させることで電気の基本料金削減を行なうことが可能です。これは電気の基本料金を上げない、あるいは下げることに利用可能であるほか、予想されるリスクの項で語ったような事例が発生し、需要が高まる時間帯に節電が必要になった場合にも業務を継続するといった使用方法も可能。導入時には補助金の対象にもなります。

詳しい情報を知りたい方は以下のリンクより、更に具体的な活用方法や導入までの流れをご覧いただけます。
PEACEでいこう

3.省エネ設備への更新支援(補助金申請)・省エネ診断

経済産業省は、令和5年度補正予算におけるエネルギーコスト上昇に対する省エネ支援パッケージ(経済対策)の中で、省エネ補助金の今後の予算規模について、3年間で7,000億円規模へと拡充新たな類型の新設を行なうことで、事業者への省エネ補助を行なっています。

当社では、これらの補助金申請を行なう際のサポートを行なえる他、省エネ補助金の申請時に受けていれば、加点項目として扱われる「省エネ診断」の登録診断機関であるため、実際に現場に訪れて省エネ診断を行なうことも可能です。

省エネ診断については、以前にも以下の関連ブログで紹介しておりますので、是非1度ご覧ください。

省エネ診断が補助金で90%オフ!予算が無くなる前に省エネを始めよう!

新項目「容量拠出金」加算で電気料金値上がり必至!高まる省エネの価値

無理せず賢くコストカット

災害リスクが高まる昨今、ある程度安定した見通しが立てていたとしても何が起こるか分かりません。とはいえ、いつ起こるか分からない災害に対してコストをかけて常に緊張しておけというのは酷な話。

当社のサービスには、緊急時の備えとして優秀でありながら、平時でも活躍可能なものが存在します。普段は賢くコストカットして、「ついで」にいざという時にも備えておくのはいかがでしょうか?

省エネ省コストに興味がある方は、気軽にお声掛けください。

▶お問い合わせはこちら

参考
2024年度冬季の電力需給対策を取りまとめました|経済産業省
電力需給検証報告書の公表について|電力広域的運営推進機関