今月18日に平成27年度補正予算案が、24日に平成28年度本予算案が閣議決定しました。
今回のエネルギー関連補助事業のポイントは以前取り上げたように「オイルショック時と同程度のエネルギー効率改善」です。
本記事では、補正予算・本予算で閣議決定された全業種対象の大型補助金についてご説明します。
(※)以下の内容は、経済産業省および資源エネルギー庁発表資料と問い合わせによる情報をもとにしています。内容は公募要領の発表をもって確定となります。
平成27年補正予算案 省エネ補助金
補正予算での省エネ補助金は、【中小企業等の省エネ・生産性革命投資促進事業】という名称に決まりました。今回創設の補助金です。
既存のエネ合のような「工場・事業場単位での省エネ」ではなく「設備単位での省エネ」になります。
ただし、昨年人気のあった「設備単位」に補助が出るA類型とも違い、申請した順ではなく省エネ効率で採択されるため、きちんとした省エネ計算が必要になる予定です。
工場単位ではなかなか省エネ率が出ず採択されない…と悩んでいた方にオススメですが、工場単位とは違い「設備費」のみが補助対象なので注意です!
補助金名 | 中小企業等の省エネ・生産性革命投資促進事業 |
補助率 | 1/3以内(設備費に対して) |
公募期間 | 3月頃 |
予算案 | 442億円 |
対象 | 設備単位 |
今回の事業は7月に公示された「長期エネルギー需給見通し」をもとにしています。
資源エネルギー庁発表資料によると、重点を置く事業は以下の通りです。
産業部門(製造業、農林水産業など) |
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業務部門(ビル、小売店、飲食店、病院、学校、老健施設、ホテルなど) |
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H28年本予算案 省エネ補助金
おなじみの「エネ合」補助金です。
27年度から、工場の統廃合や複数事業者での連携事業にも補助が出るようになっています。
補助金名 | エネルギー使用合理化等事業者支援補助金 |
補助率 | 1/3以内(設計費・設備費・工事費に対して)※エネマネ事業者活用の場合は1/2以内 |
公募期間 | 6月頃? |
予算案 | 515億円 |
対象 | 事業所単位 |
補助金活用のポイント
採択の基準は以下の3つとされています。
- 省エネの絶対量
- 省エネ率
- 費用対効果
ですが、鉄則はやはり事前の準備!
公募期間が毎回短いため、半年前から準備をしておくことが補助金活用のコツです。
上記の3つの点数を上げるためには、綿密な省エネ計算や業者間調整が不可欠です。
公募までの間にしっかり準備を整えましょう。
参考: