10月から導入される「環境税」とは?

今日から導入される環境税って?

石油や石炭などの化石燃料に対して課税を強める環境税が本日より導入されます。
正式名称「地球温暖化対策のための税(“地球温暖化対策税”とも)」と呼ばれるこの税制度、CO2排出抑制を進めその税収を活用して再生可能エネルギーや省エネ対策にあてるというものです。

どう導入されるのか

化石燃料ごとのCO2排出原単位を用いて、それぞれの税負担がCO2排出量1トン当たり289円に等しくなるよう、単位量(キロリットル又はトン)当たりの税率を設定しています。つまり沢山CO2を排出するものほど大きな税率になっています。
また急激な負担額を避けるために3年半かけて3段階に分けて税率が引き上げられます。今回は第一段階の導入に当たります。第2段階では平成26年4月、第3段階では平成28年4月に導入され第3段階終了時にCO2排出量1トンあたり289円となります。

どう影響されるの?

家計に対して

平均的な世帯で月100円程度、年1,200円程度と見込まれています。これは、3段階の税率がすべて上がった後を想定したものですので、例えば平成24・25年度の月々の負担はその3分の1(約30円)程度です。

ガソリンスタンドに対して

10月からの増税分はガソリン1リットル当たり0.25円分に相当します。
しかし多くのガソリンスタンドにある価格表示機は1円単位でしか表示できず、値上げを反映させづらいとの事情があります。もしも価格転嫁できなければ、ガソリンスタンドの負担は年143億円に達するという資産もでています。

電気代に対して

火力発電所などで化石燃料を使うため、結果的に電気料金も値上がりすることになります。政府試算では家庭向けに対して0.11円/kWhの増税になります(第3段階時)。
実際に東京電力では10月から、環境税の増税分を電気料金に反映させる予定です。家庭では1kw/hあたり0.05円の上昇となり、平均的な使用量(30アンペア契約で290kw/h)の家庭では月14.5円分の負担増となります。

今後も環境が変わり、エネルギーの使い方も変わってきます。環境が変化する中で最適なエネルギーの使い方を今後も模索して参ります。

参考

地球温暖化対策のための税の導入|環境省
環境税 じわり負担増…来月導入|読売新聞
10月導入の環境税、産業界に重い負担…早くも撤廃求める声|Yahoo!ニュースBUSINESS