経済産業省は電力システム改革の各段階における検証等の場として、新たな有識者会議である「電力基本政策小委員会」を設置しました。27日に初会合を行います。
設置の趣旨は電力システム改革が進展していく中、安全性、安定供給、経済効率性、及び環境適合を同時に達成していくために電気事業制度に係る制度設計をはじめとして、電力分野の産業競争力強化に向けた幅広い政策課題を検討するとしています。
電力基本政策小委員会は、有識者の委員12人とオブザーバー2人で構成されます。委員には山内弘隆・一橋大学大学院教授、横山明彦・東京大学大学院教授、松村敏弘・東京大学教授ら専門家が就任するほか、産業界、消費者代表、金融関係者などが顔をそろえています。
2016年4月に控えた電力全面自由化に向け、特に電力の安全性や安定供給については消費者が一番心配しているところだと思います。よってこの様な委員会を立ち上げ、しっかり議論をし説明を行うことで不安材料を取り除き、自由化を活性化させたいという政府の思惑が伺えます。
初回は電力広域的運営推進機関(広域機関)の運営状況など複数項目を検証する予定です。電力広域的運営推進機関とは、地域の電力系統をまたいだ電力の使用が円滑に行われることを目的とした中立的機関です。2015年4月から業務を開始しています。
私たちが生活していく上で欠かすことのできない「電力」について、政府や電力会社任せになるのではなく、各々が情報を取得し賢く活用していくことが求められるようになります。今後の電力業界に注目していきましょう。
参考:http://www.meti.go.jp/press/2015/10/20151022002/20151022002.html